INSTRUCTOR

講師紹介 – 星加武史

星加武史

キャリア支援 講座設計・ファシリテーター

TAKESHI HOSHIKA

PROFILE

プロフィール

早稲田大学理工学部応用化学科卒業

人材サービス業 (株)リクルート
大学向けeラーニングキャリア支援に関する新規事業立ち上げや、流通・運輸・飲食業界などの大手上場企業における、新卒・既卒採用全てを設計・支援するコンサルティング営業を経験。

キャリアフラッグ(株)での活動
若者ひとりひとりが個性豊かに持っている潜在的な『生きる力、可能性』を開発し、社会において自分らしくいきいきと活躍することを支援するための講座設計、ファシリテーター。 ・大学内にて、連続講座、単発講座、合わせてこれまで800講座以上を実施。※2020年以降オンラインにて約50回実施(21年12月現在) ・企業会社説明会、インターンシップ等の司会・ファシリテーター  ・企業研修(延べ250回以上)他、顧客ニーズに合わせキャリア支援の講座を提供。

すべての若者が、素晴らしい力を持っています。
ですが何かしらのストッパーがかかり、自分を出し切れていない、自信をなくした若者に多く出会ってきました。
そのような彼らが、本来持っている自分の力に気づき、自分を受け入れ、自分らしく生きることが可能であることを知り、いきいきとチャレンジしだす講座を設計、運営しております。

「これまで見たことがないようないきいきとした目つき顔つきになり、主体的になっていく姿に驚きました」など、講座設計やファシリテーションに、数多く評価を頂いております。

INTERVIEW

インタビュー

ファーストキャリアも人材ビジネス大手ですが、キャリア支援には元々興味があったんですか?

そんなことはないですよ。もともと理系でしたしね。大学院まで行ってから、理系の道が自分に合っていないと気付いて、途中で辞めたのです。
子どもの頃からサイエンス大好き人間で、進学校の中高一貫校に行ってからも科学・数学が得意でした。それが理由で理系に進んだのですが、コツコツものづくりや実験を繰り返すのが苦手で。大学院でやっと技術者や研究者を目指すのは違っていたと気付きました。
文系の授業にも参加してみたところ、アントレプレナーの授業で出会う人の方が肌感覚で合ったんです。そこから就職活動をすることになり、インターンシップなどで、たくさんの社会人に会うようになりました。一緒にやろうと声をかけてくださった方がリクルートの方だったり、リクルート出身者であったり。私自身キャリアに悩んだこともあり、生きることの応援ができるという仕事内容に魅力を感じたことから、リクルートに入社したんです。

実際入社されて、キャリア支援に関わるようになったのでしょうか?

直接的に学生支援をする事業ではなかったのですが、就職活動のためのイーランニング教材展開の新規事業に関わりました。学生を前に話をする機会もあり、そこに面白さを感じていました。他にも飲食店情報誌の営業や採用支援の仕事に携わる中で、自分のやりたい事にまっすぐ取り組める道を選びたい気持ちが高まり、独立の道を選びました。
自分はいったい何にワクワクするのだろうとそれまでの人生を振り返ると、高校の文化祭で演劇をしたり、大学の合唱演奏会でソリストとして2000人の前で歌ったり。人前に立って表現して、深い感動がうまれる。そういったチャレンジをしたいという思いがありました。例えばミュージカル俳優を目指しても良いかな、とかね。
ありがたいことに、それまで出会った方のご縁で、企業研修講師や学生向けキャリア講師の仕事を頂きました。
人前で表現して場を創ることを通して、ずっとやりたかった「生きることの応援」に関わるようになりました。

ご縁もあって今の星加さんがいらっしゃるんですね。キャリア支援家として今、大切にしていることはどんなことなんでしょう?

必ず、すべてのひとが輝く何か持っているんですよ。それに気づいてほしい。
そのためにも、安心安全がある中で、自然体、あるがままの自分に出会う。そしてそのままの自分を好きになっていく。ちょっとした成功体験を重ねていくことで、自信を育む。そんな体感、実感ができる現場を講座を通して作っていくことを大切にしています。人はあるがまま、自然体で力が抜けている状態が一番力を発揮できると思うんですよね。

私自身、中学時代に自信をなくし閉じこもった経験があって、もったいなかったなぁと思い返します。当時、そのままの自分を受け入れてもらう経験、そして、自分の内側にある輝きを教えてもらい、気づく経験が欲しかったなと思うんです。輝きって、自信をなくしている時、隠れている。でも、時々キラッと顔を出すんですよね。今の僕は、その瞬間を捉えるの、結構得意なんです。若者に、「きみはこんな輝きを持っていそう。なぜかというとね・・」とお話して、人の可能性がパッと開く、輝きがあふれ出していく。そのお手伝いをする。はなさかおじさんだと思っています。(笑)

素敵ですね。具体的にはどんな場を講師として作っていらっしゃるんでしょう?

「十分に、今のままで力を持っているし、良い経験をしてきているんだよ」ということに気付いてもらうようなワークを用意し、全体の設計も、自らチャレンジして乗り越えていく経験ができるよう、スモールステップアップが踏めるように意図して作ります。そのベースとして、ありのままの自分を出せるような、「安心・安全な場を作ること」はかなり意識しますね。
そしてもうひとつ、これが大事なポイントなのですが、私から教えるのではなく、一緒に参加している学生同士がコミュニケーションを通して、教え合い、学び合う場を作ること。同じ立場の学生同士で学び合うほうが、「本当に自分にはいいところがあるんだ」と納得度が高いですから。

実は講師、先生のようないわゆるランクが高い立場のひとが教えることって、彼ら同士で気づく瞬間を奪うことにもなりかねないんですよね。つい、人前にたつと教えたくなっちゃいますよね。もちろん、ときには教えることも大切。でもそのインパクトも知っておく必要があります。ファシリテーターとして、彼ら同士が学び合うことを見守る。その時がくるのを待つことが自信や主体性を育むためにはとても大切なことです。

星加さんとお話ししていると星加さん自身がファシリテーターとしての在り方で安心できる場であることを示されているような印象も受けます。

ありがとうございます。うれしいですね。自分の存在のあり方でどれだけ安心安全の場が創れるのかは、ずっとチャレンジしてきたことですから。
ファシリテーター・講師としてのあり方って、そのまま場に現れるのですよ。講師が“ねばならない”モードだったら、その場に参加している受講生も「ねばならない」モードになるんです。講師が不安だったら、みな不安、緊張の場になる。だから、自分がどういった状態かに気づくことはとても大切なことですね。そして、力が入っていることに気がついたら、そうなっている自分を受け入れる。ときには、「今緊張しています」と自己開示するのもひとつの方法です。そうすると、自分だけでなく、受講生もほぐれだすのです。

受講生やその場が、今一体どういった状態なのかを洞察することも大切です。どんな不安があるのか、どんなニーズや願いがあるのか。言葉にならないところまで読む。感じる。そして、その認識が合っているのかどうかを確認する。正しければ、それを取り除くように働きかける。

自分自身や受講生の不安をひとつひとつ解消し、ニーズや願いに応える場であることを体感してもらう。すると、場が徐々に柔かくなり、ほぐれていきます。響き合うようになるんですよ。”共鳴”しあう。エネルギーがかけめぐり、循環する場になっていく。具体的には皆の表情や姿勢、ふるまい、発言内容を観ているとわかります。そうなるとしめたものです。勝手に皆が学び合い、高め合う場になるので、もうあとは場をホールドしていくことと、進行することに注力すればよくなります。

とどこおりが溶けて、エネルギーの風がふわーっと心地よく流れ出す瞬間が本当に大好きで、これを味わうためにこの仕事をやっている、と言ってもいいかもしれないです。

心地よい風をふかして、世界のこわばりを溶かしていく、そして皆が輝きだして、つながりだす。そんな風使いになりたいと思っています。

星加さんから見たキャリアフラッグってどのような組織ですか?

自分にとって大事なことを大事にするメンバーの集まりですね。もちろん若い人などは、どこか我慢していたり背のびしているところもありますよ。でも、自分の人生に向かいあおう、自分の人生を、生きよう、としていますよね。

そして、自分の人生を生きることが、周りの人の人生を豊かにすることも知っています。自己犠牲からの教育ではなく、生きることと向き合うことをそのまま見せる「教育者」の集まりだと思います。組織を運営する上では、予算や売り上げ、という観点はありますが、それよりも、「人を育みたい」という気持ちが強い。そういう組織だから信頼されるのかなと。

あとは、よい意味で、ほどよい距離感で、ひとりずつそれぞれだけれど、仲間。仲間だけれど、ひとりひとりバラバラ。というバランスがとてもいいと感じています。これからも、ときに刺激しあい、ときに助け合える仲間でいたいですね。